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部門内容

血液浄化業務

血液浄化とは、人工透析療法・血液濾過療法・血漿交換療法・血液吸着療法等の総称で、体内に貯まった老廃物などを排泄、もしくは代謝する機能が働かなくなった場合に行なう治療法です。
当院においては、血液透析(HD)・血液濾過透析(HDF)・持続緩徐式血液透析(濾過)法(CHD【F】)・血漿交換療法(PE)・血液吸着法(HA)・腹水濾過濃縮再静注法(CART)などの血液浄化療法を透析室や集中治療室で実施しています。さらに難治性疾患である潰瘍性大腸炎などの自己免疫性疾患には顆粒球除去(G-CAP)、感染や侵襲に対する全身性炎症反応などの重症度の高い敗血症性shockなどの症例にはエンドトキシン吸着療法(PMX)などを実施しています。

透析センター

34床のベッドで外来通院・入院されている患者様に血液(濾過)透析を行なっています。
機器の保守管理はもとより、準備から穿刺、返血まで血液(濾過)透析に関する全ての業務を行ないます。

人工心肺業務

人工心肺業務

心臓血管外科の手術の際、一時的に心臓と肺の機能を代行する機器です。全身管理、手術の流れを理解し、執刀医が手術に集中できるように人工心肺装置を行っています。人工心肺業務は人工心肺操作、人工心肺外回り、麻酔補助業務の3人で行っています。

麻酔補助業務

タスクシフト業務に伴い、麻酔補助業務も行っています。麻酔補助業務は主に麻酔器始業前・終了後点検、部屋のセッティング(モニターなど)、使用部品・薬剤準備を行っています。術中の際も医師とコミュニケーションをとり、薬剤準備などを行っています。
麻酔科医の負担を少しでも減らせるよう日々の業務に努めています。

ハイブリッド室業務

主にTAVI、TEVAR、EVARを行っています。TAVI業務では大動脈弁のクリンプ、麻酔補助業務、一時ペーシングの操作、清潔部品準備を行っています。TEVAR、EVAR業務では麻酔補助業務を行っています。

手術室業務

手術室業務はハイブリッド手術室を含む全11室に配置されている麻酔器、電気メス、内視鏡手術支援ロボット(da Vinci)等の医療機器の準備、操作、点検まで多岐にわたっています。また、医師とのタスクシフト/シェアで鏡視下手術のスコープオペレーター業務や、看護師とのタスクシフト/シェアで器械出し業務を行っており、医師、看護師をはじめ多くのスタッフと協力しながら日々業務を行っています。

写真1 ダヴィンチ手術のロールイン操作

写真2 スコープオペレーター業務

写真3 器械出し業務

血管造影室業務

心臓(CAG・PCI)や末梢(EVT・シャント)の検査・治療を行っており、医療機器の操作、医師のサポートを行っています。
医療機器の操作は
・冠血流予備量比:FFR
・血管内イメージング画像:IVUS、OCT/OFDI
・アテレクトミーデバイス:Rotablator、Diamondback
・補助循環:IABP、IMPELLA、ECMOなど
またカテーテルアブレーション業務では医師の補助や機器の操作(心内電位の解析や3Dマッピング装置)を扱い、治療のサポートを行っています。
デバイス業務も行っており、ペースメーカや植込み型除細動器の植込みのプログラマー操作やその後の外来での定期検査もすべて臨床工学技士が行っております。
遠隔モニタリングも積極的に導入しております。

内視鏡業務

内視鏡室に配置されている機器・処置具の保守管理業務、検査・治療に使用した内視鏡スコープの洗浄消毒などの感染管理業務、消化器内視鏡検査・治療時の診療補助業務を行っています。

診療補助業務

胃カメラ・大腸カメラ、ESD(内視鏡的粘膜剥離術)・EIS(内視鏡的硬化療法)・EUS-FNA(ナ超音波内視鏡下穿刺吸引法)・EST(内視鏡的乳頭切開術)・ERBD内視鏡的胆道ステント留置術)など多岐にわたる範囲において直接介助を実施しており、高難度となる場合には全身麻酔下でのESDや他科とのLECS(腹腔鏡内視鏡合同手術)も実施しています。

保守管理業務

  • 使用前点検:
    胃カメラ/大腸カメラ、ポリープ切除治療といった各検査・治療用の内視鏡スコープや電気メス、医療材料である治療デバイス、止血デバイスの準備及び点検を行っています。
  • 定期点検:
    医療機器毎に定められた機器点検を実施、検査及び治療が安全かつ円滑に行われる体制を作っています。

感染管理業務

使用後のスコープ洗浄や日本消化器内視鏡学会より内視鏡細菌培養の推奨や洗浄・消毒の管理が求められています。
全てのスコープを対象に年1回の定期培養検査を行い、清浄度の担保、培養とは別にATP測定を適宜行い、
使用する洗浄デバイスや洗浄方法を見直すことにより高い清浄度を確保できるよう日々取り組んでいます。

機器管理業務

医療機器中央管理

病院内で使用される医療機器を集中的に中央管理し、医療安全に貢献しています。管理機器としては、人工呼吸器、輸液ポンプ、シリンジポンプをはじめ呼吸心拍監視装置、除細動器、保育器、低圧持続吸引器、パルスオキシメーターなど多種多様にわたり、保守点検・管理を行なっています。

高気圧酸素治療

人は大気圧(1絶対気圧)の環境で生活していますが、これよりも高い気圧(2絶対気圧)の酸素を吸うことによって、血液中により多くの酸素を溶かし込むことができます。こうして身体の隅々にまで酸素を行き渡らせ、疾患の改善を図る治療法を「高気圧酸素治療」と言います。適応疾患は減圧症又は空気塞栓、一酸化炭素中毒、重症軟部組織感染症、急性末梢血管障害、脳梗塞、腸閉塞、突発性難聴、骨髄炎などがあり、私たちは医師の指示の元、高気圧酸素治療装置の操作および保守点検を行なっています。

RST(呼吸サポートチーム)

RSTとは医師や看護師、理学療法士、臨床工学技士などが専門的知識を持ち寄り、院内における呼吸療法が安全で効果的に行なわれるよう、サポートするチームのことです。
臨床工学技士は人工呼吸器が患者にとって安全・安心な機器であるように、保守点検・管理を行なっています。RSTとして週に1度のラウンド・カンファレンス、2ヶ月に1度の勉強会を行い、知識・技術の向上に取り組んでいます。