病院公式
当センターのご紹介
センター長挨拶
- 臨床試験センターセンター長
- 松本 博之
このたび臨床試験センターセンター長を拝命しました松本博之と申します。
私は脳神経外科医として長く臨床の場で過ごしており、医療の進歩を肌で感じて参りました。新たな薬剤の創出、新たな治療法の確立、新たな医療機器の発売など、私達が享受する医療は日々進歩しています。
新たな薬や医療機器が開発され、患者様の診療に用いられるようになるには『治験』という国からの承認を得るための臨床データ収集が必要になります。また、承認を得た後にそれら新たな医薬品や医療機器が実際の医療において、どのようなメリットやデメリットが有るかを探り、さらなる治療法の開拓に繋げる『臨床研究』も医療の進歩に欠かせません。ただし、これらの治験や臨床研究は いずれも患者様の協力が必要となります。つまり、患者様の協力のもとに治験や臨床研究を行うことで医療が進化し、その恩恵は再び患者様に還元されるということになります。
臨床試験センターは治験や臨床研究が円滑に、かつ正しく実施されるよう各種のサポートを行う部門です。患者様からの善意の協力を決して無駄にせず、医療の進歩に繋ぐことができるよう、しっかりと自分達の役割を自覚し精進して参りたいと思います。
業務内容
[企業治験・医師主導治験]
- 治験候補者様への同意説明補助
- 治験に参加された被験者様のスケジュール管理および相談窓口
- 治験依頼者様の対応
- 治験担当医の対応
- 治験必須文書の保管・管理
- 治験審査委員会審査申請書類等の準備
- その他 治験が円滑に実施できるよう各種調整・サポート
[その他 臨床研究]
- 研究計画書・同意説明文書の作成補助
- 研究候補者様への同意説明補助
- 研究に参加された被験者様のスケジュール管理および相談窓口
- 研究依頼者様(事務局)の対応
- 研究者の対応
- 各種書類の保管・管理
- 倫理審査委員会審査申請書類等の準備
- 症例報告書作成補助。
- その他 研究が円滑に実施できるよう各種調整・サポート
[製造販売後調査(PMS)]
- 調査依頼者様の対応
- 倫理審査委員会審査申請書類等の準備
- 報告書作成補助
- 請求業務
- その他 調査が円滑に実施できるよう各種調整・サポート
[倫理審査委員会事務局]
- 委員会運営業務
(規定・SOP 保管管理、開催運営、委員連絡、各種事務手続き) - 研究者対応(各種打合せ、審査申請書作成/補助、その他)
- 委員、職員への啓蒙・教育活動
- 関連書類の整備・保管・管理 など
CRC(クリニカル・リサーチ・コーディネーター)
CRCとはクリニカル・リサーチ・コーディネーター(Clinical Research Coordinator)の略で、治験や臨床研究が正しく円滑に進むよう各種調整を行う役割を担います。言葉にするとシンプルですが、その内容は多岐にわたります。
治験や臨床研究において患者様に参加をお願いする際は、一部の研究を除いては研究の内容を患者様に説明し納得頂いた上で参加頂きますが、患者様の中には医師等からの説明には気後れしてしまい十分に納得できていないまま参加頂く事もあり得ます。CRCはそうならないよう、補助的に患者様へ説明を行い疑問や不安を軽減します。また参加後も心配や不安が生じないよう、そして正しく研究が進むよう患者様に寄り添い研究終了までサポートを続けます。
他にも例えば製薬会社など治験や研究の依頼者との連絡窓口となり、スムーズかつ正しく研究が実施されるよう各種調整を行います。もちろん院内の医師、関連する部署やスタッフとの打ち合わせ等も行いますし、治験や研究の倫理性を担保するための各種審査機関への書類作成補助や保管・管理等も行います。
このようにCRCは治験や臨床研究のコーディネートを行い、参加してくださる患者様の人権と安全を最優先に考え、科学的に根拠のある治験・臨床研究の実施のサポートをしています。
専任CRC | |
薬剤師 | 2名 |
看護師 | 4名 |
事務 | 2名 |
日本臨床薬理学会認定CRC | 3名 |
JSCTR認定 GCPエキスパート | 1名 |
JSCTR GCPパスポート | 1名 |
JSCTR Certified Oncology Clinical Research Expert |
1名 |
倫理審査専門職CReP認定 | 1名 |
当院CRCの声
私は新卒でCRCとして入職したので、CRC経験は無く、不安なことばかりでしたが、教育体制が整っており、また先生方や先輩方も親切で丁寧に指導して頂けたので、未熟ながらも楽しく学ぶ事ができました。
現在は多くの治験を担当し、様々な分野の治験を経験させて頂いております。自分が主担当となりコーディネイトする治験も多くとても充実しています。
資格取得の環境も整っており、CRCとしてのスキルアップもできたので、大きな自信へと繋がってます。これからも新しい治療方法を患者様へ届けるサポートをするために、CRCとして頑張っていきたいと思います。
入職当初は病院薬剤師とて薬局で働いており、自分が治験や臨床研究をサポートする仕事に就くとは思ってもいませんでした。そのため治験センター(現・臨床試験センター)に配属となった最初の頃は、覚える事が多くて大変だった記憶があります。
それから10年以上が経ち、色々な治験や臨床研究を経験しました。しかし、治験や臨床研究をとりまく環境は変化が多く、まだまだ勉強をしないといけません。特に近年は臨床研究についての変化が大きく、正しく対応しないと折角の研究が台無しにもなりかねません。そうならないよう、研究者を上手くサポートすることを自身の職責とし、これからも日々研鑽していきたいと思います。
アクセス
岸和田徳洲会病院 臨床試験センター 新館2階
本館から1階または2階連絡通路よりお越しください。